一般社団法人

横浜市港北区医師会

食事・排泄・入浴 (拒絶・拒否以外のもの)

サービス利用のケース

▼事例提供者
訪問看護ステーション 理学療法士

▼背景や生活状況、病状など
独居で自宅内で転倒し手術をした方である。入院前から日常生活動作が低下していたが、伝え歩きはできる。

▼症状・BPSDに対して行った支援
ヘルパー、家族の協力により訪問回数を増やした。また、訪問時間を排泄時間にあわせ、トイレ誘導をした。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
失禁の回数が減り、安全にトイレに行けるようになった。

▼事例提供者
居宅介護支援事業所 ケアマネジャー

▼背景や生活状況、病状など
独居。数年前に散歩中に脳梗塞で倒れた後、介護申請をした。高血圧であるが病院、薬嫌いである。「自分の身体は自分でわかる」と服薬をしない。

▼症状・BPSDに対して行った支援
家族が関わろうとすると怒るため、馴染みのスタッフがいるデイサービスをほぼ毎日利用した。また、顔見知りの支援者を増やすよう情報共有した。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
失禁はあるが、馴染みのスタッフが増えたことで安心でき、リハビリパンツへスムーズに移行できた。デイサービスを毎日利用することで、家族の負担軽減となった。

ケアを統一したケース

▼事例提供者
訪問看護ステーション 看護師

▼背景や生活状況、病状など
施設に入所中。自力歩行可能であるが、転倒の危険もあり、センサーマットを使用している。

▼症状・BPSDに対して行った支援
本人の部屋からトイレまでの道のりに矢印で案内する紙を貼り付けた。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
トイレで排泄できるようになった。

▼事例提供者
訪問看護ステーション 看護師

▼背景や生活状況、病状など
施設に入所中。他の利用者と同じホールで食事を食べている。

▼症状・BPSDに対して行った支援
食事に集中できるように個別で食事ができる場所を用意した。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
自分の食事に集中して食べるようになった。

▼事例提供者
訪問看護ステーション 看護師

▼背景や生活状況、病状など
娘さんと妻と本人の3人暮らし。認知症により発語が少なく、嚥下状態が悪い。

▼症状・BPSDに対して行った支援
スプーンを小さいものに変えた。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
1口量が減り、むせが減った。

▼事例提供者
訪問看護ステーション 看護師

▼背景や生活状況、病状など
お孫さん2人と本人の3人暮らし。お孫さん2人は就労している。週3回デイサービスに通所している。

▼症状・BPSDに対して行った支援
必要量以上の食事やお菓子は本人の前に出しておかないようにしたり、食事は大皿ではなく家族それぞれに個別に出すようにした。このような工夫をデイサービスと自宅で統一をした。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
必要量以上には食べることはなくなった。

▼事例提供者
訪問看護ステーション 看護師

▼背景や生活状況、病状など
本人と、介護が必要な夫、娘の3人暮らし。10数年前から夫の自宅介護を担っており、その頃より認知症症状がで始めた。娘さんは仕事があり、日中不在であるため、訪問看護の依頼があった。

▼症状・BPSDに対して行った支援
「風呂場の湯を出したい。教えてください」と風呂場に誘導して、シャワーチェアに座ってもらい、「濡れちゃうから」と説明してから脱衣を促して、シャワーをしてもらった。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
毎回同じように誘導し、入浴することができるようになった。

▼事例提供者
居宅介護支援事業所 ケアマネジャー

▼背景や生活状況、病状など
夫と二人暮らし。外出先から戻れなくなり認知症専門外来を受診した。

▼症状・BPSDに対して行った支援
トイレに行きたそうな様子がないか、本人の仕草を観察し、決まった時間でトイレ誘導をした。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
自宅・施設ともに、トイレ以外の室内での排泄行為はほとんどなくなった。施設内を歩いて回る行動は継続するが、歌を口ずさむ様子が見られるようになった。

▼事例提供者
デイサービス 看護師

▼背景や生活状況、病状など
身体面の自立度は高い。認知機能の低下がみられ、失行・失認がある。それにより介護者の話がうまく伝わらない。

▼症状・BPSDに対して行った支援
認知症状により介護者の話がうまく伝わらないので、過度な声掛けをすると混乱を助長すると考え、混乱した場合は一度関わりをやめてデイルームに戻るなど工夫した。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
過度な声掛けをせず、テレビを見てもらっているうちに落ち着いてくる。自ら席を立ち上ろうとするタイミングでトイレに誘導すると、スムーズにトイレに行き排泄できた。

▼事例提供者
デイサービス
 
▼背景や生活状況、病状など
トイレでの排泄は自立していたが、次第に介入が必要になった。

▼症状・BPSDに対して行った支援
排泄が終わった時を見計らって声を掛けて中に入り、手に持っている汚れた紙を便器の中に捨ててもらった。ポケットに入れてしまっていた時は、「〇〇入っていませんか?(○〇は、紙と言わないで他の物の名前を言う)、ちょっとポケットの中を見てみて下さい」と言い、自分でポケット内を探してもらうようにした。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
本人に探してもらったり捨ててもらったりして対応した結果、トイレ内で見守りができるようになり、清潔が保てるようになった。

▼事例提供者
デイサービス
 
▼背景や生活状況、病状など
夫、娘さんと3人暮らし。別居している娘さん2人が、時折自宅に来て介護に関わることがある。

▼症状・BPSDに対して行った支援
本人の様子を見ながら、次の動作ができるように声掛けをした。紙は便器に捨ててほしいと伝えた。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
声を掛けると怒りっぽくなってしまう時があるが、そのような時には危険のないように見守り、改めて声をかけ直すことで失禁はなく排泄ができるようになった。

▼事例提供者
訪問看護ステーション 看護師

▼背景や生活状況、病状など
妻と2人暮らし。糖尿病のため血糖降下剤内服中。日常生活動作は見守り。認知症状は徐々に進行している状態。

▼症状・BPSDに対して行った支援
紙に「高血糖の為、食事内容の改善が必要です。菓子パンは1個/日までにしましょう」と書いて壁に貼った。

▼結果(その後のご本人、介護者の状態)
その日より菓子パンを食べなくなり、妻が作った食事を食べるようになった。また、自分は糖尿病である事を意識して生活ができるようになった。

事例一覧

認知症に関するとりくみ